Brillia Art
Brillia Art Award

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No.27 
Brillia Art Award Cube 2026作品・アーティスト紹介

TITLE:
Screened memories
CONCEPT:
鞄は、人が旅した大切な記録であり、人と共に歩む「記憶」そのものであると考えます。それは単なる道具ではなく、持ち主の過ごした時間が積み重なった、世界にたった一つのアーカイブです。

本作は、空の旅に出る時に通り抜ける「X線検査」に着目した立体作品です。本来、X線検査は安全のために中身を厳しくチェックする無機質な「監視」のプロセスです。しかし、その透過光に照らされたとき、鞄の中身は鮮やかな蛍光色を放ち、普段の姿からは想像もつかない幻想的な姿を見せてくれます。

幻想的な姿になって目の前に現れた鞄たちが、私たちの内側に眠る忘れかけていた「記憶の意味」を優しく思い出させてくれることを期待します。

ARTIST PROFILE

SAGAS
杉浦 岳、瀬島 蒼、杉浦 麻理、関沢 伸太郎
<略歴>
2019年 前身となるUmegaoka Studio を結成
2020年 グループの活動名称をSAGASに変更
アート・プロダクト・家具・映像・建築・都市計画・ワークショップといった領域を横断しながら日常生活や社会からのユーモアある脱出方法を模索し、生きる価値ある明日の社会の創造に取り組んでいる。
<活動歴>
2023年〜
青木湖プロジェクト
2024年
第25回ミラノサローネ・サテリテ(ミラノ ・イタリア)
2024年〜
Studio Milani architecture(シエナ・イタリア)と共同で建築プロジェクト(インド)
2025年
取手アートプロジェクト そうぞうする団地
<受賞歴>
2015年
第1回コスモスモア design&idea CONTEST入選
2016年
第43回日新工業建築設計競技 佳作
2017年
第24回空間デザイン・コンペティション 入選
2019年
令和元年キッチン空間デザインコンペティション 入選
2019年
インテリアデザインコンペティション 入選
2020年
第4回横浜ストリートファニチャーコンペティション 入選
2022年
第49回日新工業建築設計競技 一等
2022年
令和4年キッチン空間デザインコンペティション 部門賞
2023年
第30回空間デザイン・コンペティション 審査員特別賞
2023年
令和5年キッチン空間デザインコンペティション 入選
2024年
ミラノ・サローネサテリテ出展者に選出
2024年
第59回 セントラルガラス国際建築設計競技 佳作
2025年
第12回大東建託賃貸住宅コンペ 入選
2025年
かつらぎみらいの森 アイデアコンペ 入選
2025年
取手アートプロジェクト そうぞうする団地 活動パートナー選出

ARTIST VOICE

Q:応募のきっかけは?
普段は建築・インテリアの設計や、まちづくりのプロジェクトに携わっています。街の風景に溶け込むような「街角のガラスケース」に作品を展示できるという点に、日常とアートが交差する素敵な機会を感じて応募いたしました。

Q:どうやって企画を考えたのですか?
メンバーの一人が航空会社の社員として空港で働いていたことがあり、そこでの経験をいつか形にしたい、と考えていたことが出発点です。

空港は非日常が詰まった魅力的な場所です。旅への高揚感や帰路の余韻、迫力あるエンジン音や燃料の匂い、そして厳重な警備による特有の緊張感。そうした「日常の外」へ出る感覚が大好きでした。同時に、その非日常を支えているのが、パイロットや整備士といった生身の人間による「手仕事」であるというギャップも、とても面白く感じていました。

「この面白さをどう表現すれば伝わるか」と模索する中で辿り着いたのが、空港特有のX線による手荷物検査でした。普段、乗客として空港を利用する際には検査機の画面をじっくり見ることはありませんが、その画像は非常に美しいものです。その透視されたイメージを「3次元の立体」として表現したらどうなるだろうか、と考えたのが今回の計画の始まりでした。 その後、「透視された鞄が集まることで、どのようなメッセージを生み出せるか」とメンバーで議論を重ね、今回のコンセプトへと辿り着きました。

Q:作品に込めた想いを教えてください。
私たちはどんなプロジェクトにおいても、「何気ない日常の中に、小さくても明日への希望の種を滑り込ませたい」という想いで活動しています。 正解が求められる今の社会において、自分の意思とは関係なく進んでいく毎日の中に、新しい視点を持つゆとりを持つことは簡単ではありません。 普段見慣れている「鞄」が、見たこともない姿・形で立ち現れる様子を通じて、鑑賞者の方がふと日常の外側に飛び出し、明日を生きる希望を感じていただければ幸いです。

Q:実際に作品を完成させた感想をお聞かせください。
X線で見える2次元の映像を、どこまで3次元の表現として取り出せるかは、まさに手探りの挑戦でした。制作・設営に関わってくださった全ての皆様に心から感謝しています。 まずは形になったことに安堵するとともに、今回の表現を次にどう展開していこうかと、次の構想を巡らせています。
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